課題・用途

産業用リモートアクセスとは: VPNでは守れないOT環境の必須要件

工場・プラントのOT環境では、IT向けVPNやPAMでは満たせない要件があります。本ページでは、産業用リモートアクセスの全体像・比較軸・選定ポイントを5分で把握できるようまとめました。

セキュアリモートアクセス

産業用リモートアクセスとは──IT向けリモートアクセスとの本質的な違い

産業用リモートアクセスとは、工場・プラントなどのOT(運用技術)環境に対して、外部から安全に接続するための仕組みです。一見すると、オフィスのリモートワークに使われるVPNと似ていますが、OT環境では24時間稼働・特殊プロトコル・外部ベンダー対応といった要件が加わり、IT向けツールの延長では不十分です。

観点ITリモートアクセス産業用リモートアクセス(OT-SRA)
接続対象PC・サーバ・業務システムPLC・HMI・SCADA・産業機器
稼働要件計画停止が可能24時間連続運転・停止不可
ユーザ主に自社従業員自社+外部メーカー+保守業者(平均77組織*)
プロトコルHTTP・RDP・SMB等Modbus・OPC UA・Siemens S7・シリアル等
規制対応一般的なIT規制NIS2・IEC 62443等の産業向け規制への対応が必要

*Ponemon Institute(Cyolo委託)2024年公表の調査

今、製造業が産業用リモートアクセスを見直す3つの理由

サードパーティアクセスの管理不能化

工場では機械メーカー・保守業者・装置サプライヤーなど多数の外部組織が日常的に接続。Ponemon調査では1社平均77組織がアクセス権を保有。誰が・いつ・何にアクセスしたかを把握できない状態は、もはや看過できないリスクです。

詳しく見る →

OTに被害が及ぶサイバー攻撃の急増

2020年以降、物理的な影響を伴うサイバー攻撃は年々ほぼ倍増。2023年には68件の攻撃で500を超えるOT拠点が被害を受けました(Waterfall 2024年脅威レポート)。境界型セキュリティだけでは守れません。

詳しく見る →

規制対応の強化(NIS2・IEC 62443)

EU NIS2指令は2024年10月17日が加盟国の国内法化の期限で、各国の国内法を通じて適用されています(整備状況は国により異なります)。日本国内でも製造業のOTセキュリティ強化が求められており、IEC 62443等の業界標準への適合が選定の重要な判断軸となっています。

産業用リモートアクセスの比較軸:
VPN・PAM・OT-SRAの違い

産業用リモートアクセスを検討する際、多くの企業はまずVPNやPAM(特権アクセス管理)を候補にします。しかし、OT環境では以下のような違いが選定を左右します。

機能従来型VPNPAMソリューションOT-SRA(Secomea)
到達範囲の限定ネットワーク単位になりやすく、装置単位に絞るにはACLなどの設計が必要対象システムと特権アカウントの単位で制御装置・利用者・時間の単位で許可
接続の記録接続の記録が中心認証・セッションの記録に対応する製品が多い。OT機器への通信が対象になるかは製品ごとに確認誰が・いつ・どの機器に接続したかを記録。セッション録画はProfessional・Premiumで利用でき、対象はブラウザ経由のRDP・VNC・SSH・Telnet接続
PLC/HMI等OT機器への直接接続ネットワークに到達すれば可能製品により限定的なため、対応を製品ごとに確認産業プロトコルで対象の装置へ直接接続
レガシー機器・シリアル通信対応ネットワーク経由で届く機器が中心製品ごとに確認SiteManagerを介してシリアル接続・レイヤ2通信の機器にも対応
導入の前提VPN装置と利用者端末の設定・保守中継サーバの構築と資格情報の登録SiteManagerの設置と、GateManagerへの外向き通信の許可。生産拠点ごとに1日で立ち上げ可能

より詳細な比較・各機能の解説・実装ガイドは『産業用リモートアクセス完全ガイド』で。10項目の完全比較表・OT-SRAの選定基準を網羅。

ホワイトペーパーの詳細を見る

Secomeaのアプローチ:
OTに特化して設計されたセキュアリモートアクセス

Secomeaは2008年設立以来、産業ネットワークとOT機器に特化して設計されたセキュアリモートアクセス(SRA)ソリューションを提供しています。世界8,000社以上の導入実績があり、開発プロセスのIEC 62443-4-1認証(TÜV)を取得し、組織のセキュリティ対策はISO 27002に基づきISAE 3402報告書で第三者の評価を受けています。

サードパーティアクセスの統一管理

機械メーカー・保守業者ごとのバラバラなアクセスツールを、1つのソリューションで標準化。誰が・いつ・どの機器に接続したかの監査ログを全プランで記録し、承認した期間だけ接続を許可する都度承認(アクセスリクエスト)はProfessional・Premiumプランで利用できます。

OT機器への直接接続

PLC・HMI・SCADA・レガシーシリアル機器まで、IT向けツールでは対応できないOT固有のプロトコルに対応。

規制・認証への対応

IEC 62443-4-1認証(TÜV、開発プロセス)・4-2は第三者監査で準拠を実証・ISO 27002に基づく組織の対策(ISAE 3402報告書)。NIS2・各国OT規制への対応を技術面から支援。

分岐ハブ

次のアクション:
あなたの状況に応じて選ぶ

産業用リモートアクセスの検討フェーズは人それぞれです。以下から、現在の状況に最も近いものを選んでください。

詳しい全体像は『産業用リモートアクセス完全ガイド』で

Secomeaが製造業のために制作した完全ガイドです。OTリモートアクセスの旧来型モデルの限界から、OT-SRA選定の基準、Secomeaのソリューションまで19ページで解説。

産業用リモートアクセス完全ガイド

製造業のためのOT-SRA選定マニュアル

本ガイドの目次(全19ページ)

  • ・01: OTセキュリティ強化に向けた旧来型アクセスモデルの再考
  • ・02: OT環境における外部アクセスの課題
  • ・03: ITとOTの融合がもたらす新たなOTサイバー脅威
  • ・04: IT向けツールがOT環境で直面する限界
  • ・05: OTに特化したセキュアなリモートアクセスの必要性
  • ・06: Secomeaのソリューション:OTに特化したSRA

FAQ

よくあるご質問

VPNを使えば産業用リモートアクセスとして十分ではないですか?

VPNは接続後の到達範囲がネットワーク単位で広がりやすく、装置単位に絞るにはACLなどの追加設計が必要です。感染した端末から接続されると、到達できる範囲全体に影響が及ぶおそれがあります。Secomeaは到達範囲を装置単位に限定でき、Professional・Premiumプランでは、RDP接続でエンジニアリング端末へ渡すファイルをウイルス・マルウェアスキャン後に受け渡すセキュアファイル転送も利用できます。OT環境では装置単位の最小権限アクセスが必須です。

PAM(特権アクセス管理)ツールでOT環境のリモートアクセスは対応できますか?

PAMは主にIT環境の特権アカウント管理を想定しており、PLC・HMIの産業プロトコルへの直接接続や、現場側の接続構成への対応を製品ごとに確認する必要があります。OTに特化して設計されたSRA(セキュアリモートアクセス)ソリューションが必要です。

OT-SRA(セキュアリモートアクセス)とは何ですか?

OT(運用技術)環境特有の要件である24時間稼働・特殊プロトコル・外部ベンダーアクセス管理に対応するため、ゼロトラスト・最小権限・接続の監査証跡を備えて設計されたリモートアクセス方式です。IT向けのVPNやZTNA・PAMの延長ではなく、OT専用の設計思想に基づいています。

外部メーカー・保守業者のアクセス管理はどう実現できますか?

GateManagerの監査ログで、外部ベンダーの誰が・いつ・どの機器に接続したかを全プランで記録できます。また、承認した期間だけ接続を許可する都度承認(アクセスリクエスト)と、ブラウザ経由のRDP・VNC・SSH・Telnet接続のセッション録画をProfessional・Premiumプランで提供します。Ponemon調査では企業1社平均77組織が外部アクセス権を保有しており、サードパーティ管理はOT-SRA導入の最大の動機となっています。

レガシー機器(古いPLC・シリアル通信機器)にも対応できますか?

SecomeaのSiteManagerは、Modbus TCP・OPC UA・Siemens S7・Ethernet/IP・MQTTなど多様な産業プロトコルに対応し、シリアル接続・レイヤ2通信を含むレガシー機器のサポート実績が豊富です。生産拠点ごとに1日で本稼働まで立ち上げ可能です。

NEXT STEP

産業用リモートアクセスの導入を相談する

自社のOT環境に合わせたSRA選定・導入アプローチをご提案します。

ご利用中のお客様へ

ご購入済みの製品に関する技術サポートは、ご購入先の代理店へお問い合わせください。

導入について相談する資料一覧を見る ↗